代表のひとりごと

「祭ネットワーク」に参加してきました〜神楽を知りたくて〜

昨年、獅子舞で登壇させていただいた「祭ネットワーク」に参加。

今年のテーマは「神楽×踊り」

全く未知の情報に触れるとどこまで心に残るのか、参加者の立場から何か学びたくて。
獅子舞について「聞いて聞いて〜」では伝わらないからね。

さて、お神楽。
なんとなく民衆がやってる能みたいな印象で、興味はあるけど触れる機会がなかなかなかった。

わたしの地元の祭りでは巫女舞が奉納されるから、それの登場人物多いバージョンかなぁ?くらいの認識。
荒々しい「動」の獅子舞に対して「静」の雅な印象。

そういや、地元の祭りでは

獅子舞・奴→男
巫女舞→女

ってはっきり性別別れてたなぁ。
巫女舞の役が回ってくるのが12,3年に一度で小学生までの女子だから、女の子が産まれたら役が回ってくる年に対象か、ライバル候補者は〜なんてご婦人方がざわついてたなぁ。

わたしの祖母もその1人。

小学生のわたしは恥ずかしがり屋で、剣道やってたけど恥ずかしくて声が出せなかったほど。
とてもじゃないけどみんなが注目する巫女舞なんて恥ずかしくてできない。

それでも祖母は「孫の巫女舞」を夢見ていたようで。

しかし、残念ながらわたしの同年代はやたらと女子豊作の年で、候補者多数。
結局、他の子に役が当たったのだけど、祖母の落胆ぶりときたら。。。

なんでそんなことを思い出したかというと、詳しくは後述しますが親が子に伝統芸能をやらせたくなる一つが「コスプレ」だということです。

芸能と神社の関係

登壇されたのは鶴峯八幡宮に伝わる古河神楽保存会会長の高橋様。
神主の家系で、現在はご子息が神主を務めているとのこと。
つまり、神社の神職さん自ら行う神事の一つ。
獅子舞は地域にも寄ると思いますが、奉納はしていますが、そこまで深く神社と結びついているものではありません。

例えるなら、古河神楽は主催者自ら行うイベントのステージ演目。
獅子舞はステージプログラムの一つ。
あくまでも地元の香川県三木町での話。

だから、神社の神主さんにもよりますが、神社側が獅子舞の団体数、氏子エリア、獅子舞の種類や存続の有無を完全に把握しているとは限らない。

ただし、参加資格を有するのはその神社の氏子というところは同じですね。

また、保存会の規約が厳しく定められているのですが、神事を執り行うと思えば至極当然のこと。
読むだけで背筋が伸びるというか、律されるに持ちになりました。

神前でのお作法、指導をする人・受ける人の心構え。
昔の形をそのまま、正確に妥協せず、先輩から素直に謙虚に教わる。
それだけで清く美しい。うっとりと溜息が零れます。

ああ、ダンナの小言が空耳で聞こえる。
「あーちゃんはまじめすぎる(・3・)」

こんなにも遊び心を渇望しているのに。

担い手不足

例外なく日本の文化は継承者不足
古河神楽での取り組みも時代に合わせた対応が求められている様子。

人数が集まらないと練習ができない、練習人数の不足問題もあります。
保存会の会員練習の年間スケジュールの検討から、親子教室、小学校での体験学習と、
やはり子どもが担い手として期待されています。

地域のもの、地域に根付いているとこれが可能なのですが、
私たちは東京で活動しているため、様々なことで制限があります。

音問題と道具配送車両の駐車場問題で借りられる会場が都内でも極端に限られてしまい、地元開催ができない。
スタジオはたくさんあるけどレンタル料が高かくて狭い。

どこで活動するかによって担い手候補の対象も変わるのかもしれません。

東京なら人が多いから人は集まると思っていましたがそうでもありませんでした。

担い手が不足するのはなぜか

登壇者のもう一つの団体、徳山おどり東京支部。

質疑応答の際に、なぜ担い手が不足するのかを尋ねました。

徳山おどりの場合はも地元がダムに沈み、後継者がバラバラになってしまった。
そのバラバラになった後継者が定期的に集まりおどりを楽しんでいるそうな。

なるほど、これは自然消滅地域とは違った問題ですが、結束力に胸が熱くなります。

他には「情報の多様化」
情報が多く、住む場所に関係なく娯楽を選べる時代のため、氏子縛りが衰退する。

これは私の師匠も言っていた。
「娯楽の多様化」
昔は祭りくらいしか娯楽がなかったが、今はテレビやネットでいろんな娯楽を知ることができる。
わざわざ地元の、氏子神社祭りに参加する必要がない。

氏子神社と民衆の付き合いも変化した。
氏子神社ではなくて、ブランド神社に行けばいい。

この時代の流れに逆らわず、開かれていなかったものをひらいていく。
それは、情報発信はもちろん、定期的に交流会や練習会を開催すること。

創造と温故知新

古河神楽保存会の高橋さんの印象的な言葉。
「現代社会は何かを創作しがちで作り変えてしまう」

普段着で着物を着る私も常々思っていることです。
創作してもいい。
和文化のに触れ継承してくれたらいい。
だけどそこは温故知新でお願いしたい。

精神的継承。
礼節や所作や心から伝わるものもある。
踊りの型や衣装から伝わるものもある。

神事か伝統芸能か。
なにを残したいのか。

普段着ない和装の装束を身に纏うことで背筋が伸びる気がする。
子どもの雅なコスプレに親が萌える。

思っていた伝わり方にならないかもしれないけど
理想は思いを一つに、集団理解。

どこの誰が受け取ってくれるかわからないけど伝え続ける。
できることは手当たり次第やる。

茶道がテーブル茶道としてカジュアルに広がったように、
着物がKIMONOドレスやワンピースになったように、
何かが繋がっていれば、きっと源流に来る人がいると信じて。

参加者として感じたこと

なにも知識のないまま参加して、心がどのように動くのか実験の結果は。。。
今すぐ神楽の後継者、徳山おどりの後継者になりたいかと問われたら「NO」です。

なぜだろう。
それは内容が「伝統の継承についての現状の紹介」のようなもので、
「後継者を増やすためのもの」ではないから。

後継者を増やすためなら、やはり映像や体験は必須かなぁ。
内容については着物や獅子舞での共感ポイントが多く、興味深いものでした。

ということで、東京讃岐獅子舞はメンバー募集中です!

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