獅子舞応援団団長 あーちゃんです。
夏休みにプライベートでバリ島に行くことになりました。
サーフィン合宿の為、観光はナシですが、波のない(波が穏やかすぎる)日が1日だけありまして。
「バロンチャンス!」
サーフガイドに観光に連れて行ってもらいました。
バロンとは
大雑把な表現をするとインドネシアの獅子舞(ししまい)です。
そこで、観光バロンを3つ観てきました。
Sari Wisata Budaya BALI
https://www.facebook.com/sariwisatabudayabali/
Rp100,000
朝9:00〜10:00の1公演のみ。
客数は100は超えていて、ほぼオージー
各国語のバロンケットの演舞の解説書があり、構成やストーリーを知ることができますが、年季が入っているというか、印刷の関係で潰れて読みにくい箇所やちょこっと日本語が変なところもあります。
ここのバロンは足に鈴が付いてました。
楽器演奏メンバーからも村人役が出ます。
舞台右奥の倉庫?にバロンが控えていて、シャッターが上がると控え中の演者とバロンの姿が見えちゃいます。
タバコを燻らせながら演奏していたり、出演者の身内の子どもが舞台袖をウロウロしていたり、ゆる〜いローカルお祭り感がありました。
GWK Cultural Park
https://gwkbali.com
Rp75,000
巨大なガルーダのモニュメントがある施設の野外ステージ。
入場料を払ってリストバンドつけます。
何かしらステージで演目があります。
日光江戸村みたいなテーマパークです。
文化を感じるモニュメントと舞台演目です。
ここのバロンの中の人は撮影の時に話しかけてきます。
頭下げて欲しいと伝えると快く対応してくれました。
ANVAYAホテルのレストラン
KUNYIT RESTAURANT
https://www.theanvayabali.com/en/dining/detail/1-kunyit-restaurant
ホテルでほぼ毎日何かしらのイベントがあり、バロンは土曜の夜。
バリ島ではちと高めのレストランでお食事をしながら2時間かけて鑑賞。
19:00スタートだけど、バロンが現れるのは20:00。
レストランスタッフの進行で30分ごとに演目が行われます。
バロン登場後はレストラン入り口に飾られます。
最後にダンサーと踊れます。
恥ずかしがらずにトゥギャザーしましょう。
バロン役が村人役兼務してました。
バロンダンスを見て思ったこと
バロンダンス3つの共通点
・演奏とバロン演者は男性
・演奏は比較的年配者、バロン演者は比較的若者
・女性は伝統舞踊や被り物なしの役者(王子役、死神の弟役とか)
バロンダンスの動き
・見得を切る
・動きが極小
・タテガミみたいな仕掛け
・下顎を手で持ってパクパクさせる
・顎下がスケルトンでそこから見える
・座ると足を前に投げ出す
・ユタン(毛)を両手でファッサファッサする
・総重量50kgあるらしい
・演舞時間は10分程度
地元獅子舞との共通ポイント
・毛づくろい
・寝る
・猿(キョウクチみたい)が出てくる
・2人立ち
観光バロンを3つ観て
日本で同じ地域や流派の獅子舞を3つ見るようなイメージでしょうか。
大まかな構成は同じだけど、楽器の数や演奏、演者の違いがありますが、当事者にとっては大きく違うのでしょうが、外部の者、観光客から見ると大差ありません。
ただ、表現力の好みで見方は変わります。
どのバロンが好みかという意味です。
女性の舞踊は圧倒的にホテルで観たもののレベルが高かったように思います。
バロンの頭は最初に観たところです。後ろはホテルのところかな。
ホテルで観たバロンは頭の上下の動きが鈍かったので、もしかしたら道具の滑りが悪かったのかもしれません。
バロンの顔の動きには劇団四季のライオンキングを連想させられました。中の仕掛けが見たかった。
特徴的なのは微小な動き。最小の動きで最大の表現をしているように感じました。
また、見得を切るような動きに歌舞伎と通じるものがあり、自分たちの演舞にも参考にしたいと思いました。
わたし達は獅子頭に鈴をつけますが、足首につける鈴もアリだな〜。
伝統文化の観光活用について
この点においてはバロンよりもケチャダンスが面白かったのでそちらの話を。
ウルワツ寺院
https://www.bali-indonesia.com/magazine/kecak-fire-dance-uluwatu.htm
入場料:Rp30,000
ケチャダンス:Rp100,000
※時期(繁忙期・閑散期)により金額が変わるようです。
まずは現地ガイドさんの話から
「バリは渋滞がすごい。通常5分の距離に1時間かかることもある。
その渋滞の原因は観光。
だから観光地に行くのも帰るのも混雑する。
特に、ショーなどの時間が決まっているものは帰る時間が集中するため、確実に渋滞になる」
(だから行きたくないよ〜という心の声が聞こえました)
1日の売り上げが2,000万円!??
ガイドさんも片言日本語なので、円ではなくてルピアかも。
ルピアであればケチャダンスだけでRp20,000,000の売上はあり得ます。
ざっくり円に換算すると0を2個とって8掛けくらいなので、1日16万円。
街で見かける人々の平均年収くらいです。
ちなみにサーフガイドさんの年収が約50万円です。これは高い方です。
日本の平均年収が約400万円として、ケチャダンスで1日の売上が128万円というイメージです。
もしこれが円で2000万円だとしたら?
1日の売上がざっくりRp2,000,000,000…0が多すぎて思考が停止しそうですね。
ケチャダンスの座席数が約1,000なので、
1,000×Rp130,000=Rp130,000,000
ケチャダンス目当てではない観光客も含めるとあり得る数字ですね。
ダンサーも観客もトランス?
ケチャダンスは僧侶の修行でケチャダンスでトランスするそうです。
でも観光化した現在はバイトも多いそうです。
楽器はなくて、ずっと歌い踊っているのですが、75人のダンサーの中にリードボーカル的な人や明らかに動きのキレが違う人がいます。
その人たちは僧侶とかベテラン勢のようですが、なにぶん毎日やっているし儲かるのでバイトがいるそうです。
日本ではあり得ないレベルのぎゅうぎゅうに詰められる客席。
本物の火を使うのですが、火が当たりそうな位置まで客席になります。
何かあった時の避難経路を考えると、確実に死人が出るレベル。
それがまたいいんでしょうね。そのすし詰めの中を自由自在に動き回って客いじりをする白い猿。
猿は現地でも人気のようで、観光地嫌いのガイドさんも猿は好きでニコニコしてました。
つまり、手軽さと分かりやすさ
さて伝統文化の観光活用について
サーカスで言うところのピエロ的役割のキャラと猿が出てきます。バロンもそうでした。
ピエロが各国語でご挨拶をします。
それだけでも海外観光客の心を鷲掴みですね。
また、芝居はインドネシア語で行われますが、オチの部分、笑うところは英語だったり、まるで子ども番組のごとくわかりやすく演出されます。
伝統を守りつつ、言葉のいらない笑でしっかりと笑わせる。
そしてこれは円とルピアのレートも関係ありますが、とにかく安い、早い!
伝統舞踊を見るのに支払うお金がRp100,000。だいたい0を2個とって8掛けですが、ざっくり消費税入れると0を2個取るだけでOK。
1,000円でみれられるのです。映画より安い!
所要時間は約60分で演目を解説した各国語対応のフリーペーパーが配られます。
事前にストーリー解説を読んでから歌舞伎を見るようなものです。
しかもそれが60分で1,000円。
構成の中で2回ほどピエロが出てきます。
飽きずに観られる世界共通の構成ではないでしょうか。
この手軽さから定番化してお決まりの観光ルートに入るのではないかと。
そこから気に入った人はいくつも見て回ることになる。
日本でこの流れに例えられるものがあるとしたら…
日光江戸村や太秦映画村でしょうか。
そこからのおかわりが…着物とか、お茶とか、寺社巡りとか、ザ・日本文化の体験や観光かな?
ではそれをさらに地方の民俗文化に結びつけることは可能か。
徳島県の阿波おどり会館(https://awaodori-kaikan.jp/)など、常設で見られる施設もありますね。
獅子舞(ししまい)ではどうだろうか
そもそも「祭りで奉納する」ためのものなので常設で演舞は難しい。
獅子博物館のような道具の展示はできると思うけど、獅子舞の魅力が伝わるかといえば別の話になる。
やはり、獅子舞のテーマパーク、獅子舞村とか?
それなら日本全国の祭りに奉納される民俗文化が観れるものにすれば良いのでは!
いやいや、観るだけじゃなくて実際に体験もできるようにしたい!!
あれ?
それって都内で行われている日本の祭り大集合的イベントと被るかな…
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